世界中で多くの人に愛されるお酒、ウィスキー。
近年のウィスキーブームの中で、自宅でもウィスキーを楽しむ人は多いのではないでしょうか?
ウィスキーは嗜好品であり、楽しみ方や飲み方に決まったルールはありません。
しかし、基本的な楽しみ方の知識を押さえることによりウィスキーを美味しく楽しめる確率は格段に上がります。
この記事では、ウィスキーを自宅で楽しむための基本を紹介していきます。
- そもそもどこで買えばいいのかわからない…
- 買ったはいいけどどうやって保存すればいいの?腐らない?
- いろんな形のグラスがあって迷っちゃう!
- 様々な飲み方があるのは知っているけどそれぞれの特徴を知りたい!
このような悩みや疑問について解説していきます。
この記事を読めば明日から自宅で飲むウィスキーの味が倍増する…かもしれません(笑)
これをしなけりゃはじまらない!ウィスキーに購入について
ウィスキーはどこで買うのがベストなのか?
ぶっちゃけウィスキーはコンビニでも簡単に手に入ります。
しかし、コンビニでは通好みのモルトウィスキーや限定品は取り扱っていません。
この項では、皆さんの目的に即したウイスキーの購入について解説していきます!
近所のスーパーやコンビニ
一番お手軽にウィスキーを買える場所。
意外に種類も豊富で、更にコンビニでは容量が通常より少ない小瓶で売っているので、いろいろな銘柄を試したい人にはお勧めです!
また、普通のスーパーマーケットでも、大手のメーカーが扱っているスコッチのシングルモルトを置いています。
スーパーにあるシングルモルトは、スコットランドのスぺサイドやアイラなどの、生産地の特徴を捉えたシングルモルトが多いので、シングルモルト入門にはうってつけかもしれません。
高級スーパー
成城石井やリンコスなどの高級スーパーはかなり豊富にウィスキーを揃えています。
コンビニや普通のスーパーで扱っている銘柄では物足りないなと感じ始めたら訪れてみるといいかもしれません。
酒販専門店
クラフトウィスキーの限定品や、オールドヴィンテージのシングルモルトを購入したいなら、専門店に行くしかありません。
専門店のメリットは豊富な品揃えだけではなく、専門知識をもつスタッフが常駐していることです。
専門スタッフに相談しながらお買い物ができるので、自分好みのアイテムが見つかりやすくなるでしょう。
ただし、入荷数が少ないマニアックなボトラーズウィスキーやジャパニーズクラフトウィスキーは、専門店と言えど店頭に並ぶことはほとんどありません。
手に入れるにはこういった専門店に足繫く通い、日頃から情報収集を怠らないことが重要となります。
ネットショップ
ある意味最も品揃えが豊富なのがネットショップです。
と、同時に最も警戒が必要なのもネットショップと言えるでしょう。
不当な高額を請求してくる転売ヤーや、最悪の場合本物のボトルに別の飲み物を入れて送りつけられることもあります。
慣れてない人がネットショップを利用する際は、実店舗があるお店のオンラインショップなどがお勧めです。
ウィスキーを楽しむ最初の一歩!扱い方と保存の3ヶ条
ウィスキーには賞味期限がない!
ウィスキーは日本酒やビールなどの醸造酒よりアルコール度数が高く、雑菌が繁殖しにくいという性質があります。そのため、ウィスキーは基本的に腐敗や経年劣化はしません。
とはいえ、正しく保存し取り扱わないと風味が落ちたり、蒸散して量が減り品質が下がったりしてしまいます。
逆に言えば、風味の劣化と蒸散を防ぐことがウィスキー保存の重要ポイントと言えるでしょう。
この項では大切なウィスキー保存の重要ポイント、3点を紹介します!
重要ポイントとは言っても難しいことは一つもありません!
確実に実施して大事なウィスキーを守っていきましょう。
1.ボトルは立てて保存すること!
ワインや日本酒の様な醸造酒のように横にして保存するのは絶対NG!
蒸留酒であるウィスキーは基本的にアルコール度数が40%以上です。
横に倒してしまうと、コルクが高濃度のアルコール溶液にさらされるということになり、結果コルクが劣化してしまいます。
ウィスキーは必ず立てて保存しましょう。
ただし、コルクが乾燥してしまうのもよくないので、ときどきボトルを揺らして湿らせてあげるのがベターです。
2.キャップは密閉すること!
ウィスキーはしっかり密閉しないと、僅かな隙間から蒸散してしまいます!
開封後はもちろん、未開封でも蒸散という現象は起きるのです。
なので、ウィスキーを購入したらビニールテープや養生テープなどで、しっかり密閉してあげるとといいでしょう。
ウィスキーマニアやプロのバーテンダーの中には、医療現場などでも用いられる気密性の高い”パラフィルム”というフィルムでがっちり保存している人もいます。
3.直射日光や極端な高温や低温は避けるべし!
直射日光が当たる場所で保管するのは絶対NG!
直射日光に長時間当てられると、強い光や紫外線でウィスキーに含まれる香味成分などが化学変化してしまい、風味をそこねてしまう恐れがあります。
また、暖房の温風が直撃するような高温な場所や、冷蔵庫内のような低温な場所の保管も避けてください。
ウィスキーの風味が落ちてしまうからです。
これらを踏まえると、清潔な冷暗所が理想的な保管場所といえるでしょう。
せっかく飲むならこだわたい!グラスについての基礎知識
グラス選びはウィスキーを楽しむうえでとても重要です!
ウィスキーはアルコール度数が高く腐らないため、ある意味頑丈なお酒と言えるでしょう。しかし、樽から溶け出した数多の香味成分やアルコールが複雑に絡み合い、頑丈な性質に反して味わいは非常に繊細なものとなっています。
その繊細さゆえ、ウィスキーはグラスの形が違うだけで同じ種類でも感じ方が変わることもあるのです。
この項ではウィスキーを楽しむうえで、持っておきたい3種類のグラスについて紹介していきます。
ノージングラス
香りがグラス内に留まりやすい性質があります。
ウィスキーの香りを最もダイレクトに感じられるので、ストレートで飲むときはこのグラスがお勧めです。
ロックグラス
ロックグラスは背が低くて口が大きい、氷が入れやすいグラスです。
名前の通りオンザロックで飲むときはこのグラスを使いましょう。
タンブラー
タンブラーは一般的な背の高いグラスです。
水割りやハイボールを飲むのに適しています。
ウィスキーの飲み方~基本編~
いろいろな飲み方ができるのがウィスキーの魅力の1つ!
その時の気分やシチュエーションで飲み方を変えて、自分好みの飲み方を見つけていきましょう!
この項ではウィスキーの基本的な飲み方4種類を紹介します。
なお、水や炭酸を注ぐときは氷に当たらないようグラスの壁面伝いに注ぐと、無駄に氷が解けたりせず美味しく仕上がるのでぜひ試してみてください。
また、水を使用する飲み方の時はぜひ軟水を使いましょう。
硬水よりウィスキーになじみやすく風味を邪魔しないからです。
ストレート
水や氷で割らずに常温でそのまま飲む味わい方。
ウィスキー本来の味わいを楽しめる基本的な飲み方です。
基本的とは言ってもウィスキーはアルコール度数が高いので、飲みなれていない方にはあまりお勧めできません。
ダイレクトにウィスキーの香りやその余韻を体感したい、ウィスキー中級~上級者はストレートで飲んでみるといいでしょう。
また、ストレートで飲む際は、あらかじめチェイサーとして水や炭酸水を用意しましょう。ウィスキーと交互に飲むと口の中がリセットされ繊細な風味をより楽しめます!
香りを一番楽しみやすいノージングラスのような、チューリップ型のグラスで味わってみてください。
つくりかた
- グラスにウィスキーを適量入れる。1ショット(30㏄)が目安
- チェイサーとして氷を入りの水や炭酸水を用意する
オン・ザ・ロック
氷入りのグラスにウィスキーを入れて飲むシンプルなスタイル。
小さい氷だとすぐ解けてしまい、ウィスキーの風味が薄まってしまうので、ロックスタイルで飲むときは大きめの氷を用意しましょう。
時間の経過と共に氷がゆっくり解けていくことで生じる、ウィスキーの風味の変化をお楽しみください。
氷とグラスが奏でる音もロックならではの醍醐味です!
つくりかた
- あらかじめグラスを冷やしておく
- 大きめの氷をグラスに入れる
- ウィスキーを適量入れる
- 軽くステアする
水割り
ウィスキーを氷と水で割る飲み方。
水割りはあまり知られていませんが、実は日本発祥の飲み方です。
水の量でアルコール濃度を調整でき、加水による風味の変化もあるので、初心者の方はもちろん上級者まで楽しめる飲み方と言えます。
つくりかた
- グラスいっぱいに氷をいれる
- ウィスキーを適量注ぎ軽くステアする
- 溶けて減った分の氷を足す
- 冷たい水を入れステアする
ハイボール
ウィスキーを氷と炭酸とで割る飲み方。
最も多くの人に馴染みある飲み方ではないでしょうか?
のど越し爽やかで、様々な料理との相性が抜群です!
炭酸水をコーラやトニックウォーターに替えてみたりレモンやオレンジピールを添えてみたりと様々なアレンジができるのもハイボールの楽しみの一つ。
つくりかた
- ウィスキー、ソーダ、グラスをあらかめ冷やしておく
- グラスいっぱいに氷をいれる
- ウィスキーを適量注ぎ軽くステアする
- 溶けて減った分の氷を足す
- 炭酸水を注ぎ、ガスが抜けないよう軽くステアする
- お好みでカットレモンやライムなどを絞って添える
ウィスキーの飲み方~応用編~
応用と言っても難しいことは何もない!
前項で紹介した飲み方以外にもウィスキーの飲み方はたくさんあります。
本当にたくさんあり、カクテルなども入れると紹介しきれないほどあるので、カクテルはまた別の機会に紹介したいと思います(笑)
便宜上、応用としましたがあまり知られていない飲み方というだけで、難しいことは何もないので気軽に実践してみるといいでしょう。
ハーフロック
オン・ザ・ロックの変化形。
ロックスタイルで作ったものに、ウィスキーと等量の水を入れるスタイルです。
ロックより飲みやすく、水割りより風味が強い。
ロックと水割りの中間のようなスタイルですね。
つくりかた
- ロックスタイルでウィスキーをつくる
- ウィスキーと等量の水を注ぎステア
ミスト
ウィスキーをクラッシュアイスで楽しむ飲み方。
グラスの外側で結露した水滴が霧(ミスト)のようであることからこの名前が付けられました。
見た目も美しくキリっと冷えた味わいが魅力の飲み方で、比較的穏やかなブレンデッドウィスキーと相性がいいです。
つくりかた
- ロックグラスいっぱいににクラッシュアイスを入れる
- ウィスキーを適量注ぎ軽くステアする
- お好みでカットレモンやライムなどを絞って添える
トワイスアップ
本場スコットランドでは水割りよりメジャーな飲み方。
ウィスキーを等量の水で割る飲み方になります。
アルコール濃度は下がりますが香りは全く損なわれないので、芳香をじっくり堪能したい方におすすめの飲み方と言えるでしょう。
香りをしっかり開かせるために水は常温のものを使うのがポイントです。
つくりかた
- グラスにウィスキーを適量入れる
- 等量の水を注ぐ
ウィスキーフロート
ウィスキーをフロートさせて楽しむ飲み方。
フロートとは水に浮かすという意味で、ウィスキーと水の比重の差を利用して水の層の上にウィスキーの琥珀色の層を作り出します。
水とウィスキーが織りなす2層が美しく、ぜひ混ぜずに飲んでみてください。
水に近づいていくごとに味わいの変化を楽しめます。
つくりかた
- グラスいっぱいに氷をいれる
- 水をグラスの7分目を目安に注ぐ
- マドラーに沿わせてウィスキーをゆっくり注ぐ
ホットウィスキー
いわゆるウィスキーのお湯割りのこと。
水や炭酸で割るより香りが立ちます。
お湯が熱すぎるとアルコールが立ちすぎてしまうので、80℃程度のお湯を使いましょう。
様々なトッピングと合わせやすいのも特徴の1つです。
レモンやライムなどの柑橘類はもちろん、シナモンスティックやクローブといったハーブ類、ジャムやドライアップルといった加工されたフルーツなど、ぜひお好みのトッピングを探してみてください。
つくりかた
- 耐熱グラスにお湯を入れいれてあらかじめ温めておく
- お湯を捨ててウィスキーを適量注ぐ。グラスに対して1/4~1/3が目安
- お湯を注ぐ。ウィスキーに対して2~3倍が目安
- 軽くステアする
- トッピングはお好みで
まとめ
ウィスキーの種類と飲み方の組み合わせで可能性は無限大!
お気に入りのウィスキーを見つけたらいろいろな飲み方を試してみましょう!
こだわりのグラスでお気に入りのウィスキーを好みの飲み方で。大切に保存して常に最高の状態を維持できれば、ボトル1本で永くたのしめます。
自分独自のスタイルが確立できれば、ウィスキーの楽しみ方の幅もグンと広がるはずです!
ぜひ、自宅でも気軽にウィスキーを楽しんでください。